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支配権を手に入れたクロノス

クロノスは妹のレアを妻とし、5人の子をなしたが天の神から、「いずれ、自分の息子によって打ち倒されるであろう」という予言をされ、不安から、一人残らず呑み込んでしまった。レアは悲しみ、身ごもっていたゼウスを守るためクレタ島に渡り、ディクテの山の中で生み落とした。夫クロノスには大きな石を産衣に包み、赤子のように見せかけ呑み込ませた。この生き延びた子供こそ、のちに最高神となるゼウスである。彼は、クレタ島のニンフによってイデ山中の洞窟で牝山羊の乳で育てられた。幼いゼウスが泣き出すと周囲の人々は槍で盾を打ち鳴らし、泣声がクロノスに聞こえないようにした。これを起源とし、後にクレタ島では槍と盾を打ち鳴らす神事「赤子のゼウス祭り」が行われたという。

成長したゼウスと兄姉

思慮の女神メティスは成長したゼウスに薬を渡し、クロノスに飲ませ、呑み込まれた兄姉たちを吐き出させた。ゼウスは兄姉と力を合わせ、父とその兄弟であるティタン神族と戦い勝利し、父を王位から追放させた。こうして、ゼウスはこの世界に君臨した。






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