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原初神と神々の誕生

この世界に初めて生まれた神は光も形もない虚空、深淵を意味する「カオス」であるとされている。この原初神から、大地であり女性であるガイア、冥界の最も深い場所であるタルタロス、原初の力であるエロスが生まれた。ガイアは一人で天であるウラノス、高くそびえ立つ山々、荒海のポントスを生み、次々と神々が増えていった。そして、ガイアはウラノスを夫とし、更に18人の子を生むが、ウラノスは自分の子供達を忌み嫌い、タルタロスにすべて投げ込み閉じ込めた。これには、ガイアが腹を立て、末の子であるクロノスに金剛の斧を渡し、父に復讐をするように勧めた。そしてウラノスが油断しているところを見計らい、金剛の斧を使い、父から支配権を奪い取った。

ギリシア神話の発展

ギリシアの神話は、ドリス人が中部ギリシアやペロポネソス半島に侵入し、それまでにあったミュケナイ文化を破壊し、美しく洗練された美術工芸がなくなった。そして、乱雑な土器や日用品しか作られなくなり、富み栄えた、美しい文化を持った時代から一転、衰退の一途をたどる暗黒の時代が始まった。ギリシア神話というのは暗黒時代があったものの、ミュケナイ時代の歴史的事実を反映しながら語り継がれ、部分的に誇張、脚色され壮大なギリシア神話となったと考えられる。






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